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【プロレス】豪傑列伝

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プロレスと格闘技界の豪傑のエピソードをまとめました。
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2024年2月の記事一覧

〝釣りキチ〟鈴木みのる「そういえば死にかけたこともあったな」【豪傑列伝#4】

 古今東西、釣りを趣味とするレスラーは多いが、鈴木みのるのマニア度は尋常ではない。釣り番組への出演にとどまらず、専門誌にコラムの連載まで持っていたほど。そのテクニックはプロをもうならせるという。釣りに関する逸話、武勇伝を聞いてみると…。  高校生になると「部活があったり、ほかの遊びが楽しくて」しばらくは釣りと距離を置いていたが、20代後半にふとしたキッカケで再開。やがてその魅力にのめり込んでいく。  全日本プロレスを中心にさまざまな団体に参戦。マット界を縦横無尽に暴れ回る

お酒大好き矢野通「オレは36時間飲み続けたことがある!」【豪傑列伝#3】

酒とは切っても切り離せぬレスラー、それが矢野通だ。三度のメシより酒が好き。一見すると単なるアルコール中毒にしか映らない…。そんな矢野の酔いどれ人生は、栄光の日本大学レスリング部時代に幕を開ける。 典型的な体育会系の飲み会。しかし、これで矢野の本能が目覚めてしまう。矢野はすっかり酒の魔力に吸い寄せられた。レスリング部の合宿所のある江古田から電車に乗るときもウオツカの瓶を携帯し、車内で飲み干す。ある種、社会の害だ。 それでも鍛えられた(?)肝臓は、プロレス入り後に思わぬ形で役

キレやすいのは高校時代のイジメのリバウンドのせいだ【豪傑列伝#2】

この男が暴走モードに突入すれば、誰も手がつけられない。昨年9月、雷陣明を一時意識不明に追い込み、後楽園ホールに救急隊が駆けつけた“事件”はいまだ記憶に新しい。雷陣の張り手に激高すると強烈なビンタで反撃。気がつけば、意識を失った雷陣の後頭部を何度も踏みつけていた。 暴走ぶりは入団後に始まったワケではない。中央大学卒業を控えたある日、レスリング部のコーチを務めていた諏訪魔がとんでもない暴挙に出る。練習中に後輩部員に暴行を加え、この時も救急車が駆けつける大騒動となった。 幸い、

海外修行中に寝坊して第2試合をメーンにした蝶野正洋【豪傑列伝#1】

プロレス界において「遅刻王・蝶野」の存在を知らない者はいない。毎度のように約束の時間に遅れておきながら、何食わぬ顔で現場に姿を現す横顔には、なぜか風格すら感じられる。そしてまた本人もそれを自覚しているため、余計にタチが悪い…。  笑い事ではない。インタビュー、記者会見、公開練習…。ありとあらゆる行事に遅刻してくる蝶野には、多くのプロレスマスコミが恐怖を覚える。インタビューに何と6時間以上も遅刻をしたという「武勇伝」がささやかれる蝶野には、別名「蝶野時間」と呼ばれる摩訶不思議