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ボス猿のお尻はなぜ赤い?赤い服のほうがモテるのはなぜ?
性は生なり! 今回もトランプ氏の話題です。トランプ氏は赤いネクタイをしているイメージが強いですが、青いネクタイの時もあります。私は戦闘態勢の勝負時には赤、会談など調和が必要な場面では青と、戦略的に使い分けているように思います。
こんなデータをご紹介します。米国の心理学者が行った実験で、同じ男性の写真を、シャツの色だけ変えて女性に見せたところ、赤色のシャツを着ている写真は、他の色のシャツを着ている写真と比べて魅力的に見え、性的にもひかれる、という結果でした。つまり、赤い服のほうがモテるということ。
生物学的には、赤は「オスの支配力」を表しています。サルのお尻が繁殖期にますます赤くなるのは、メスをひきつけるため。とりわけ、ボスザルのお尻や顔が誰よりも赤くなるのは、強さを周りに誇示しているからです。
男性医学的にも「赤い色が男性ホルモン値を上げる」という研究データがさまざま取り上げられています。たとえば、赤と青のチームに分かれてビデオゲームをしたところ、赤チームの勝率が高かった、赤いユニホームのサッカーチームはホームでの勝率が高いなど。
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赤い色でテストステロン値がアップすると確証は持てませんが、脳に良い刺激を与え、やる気を促す「ドーパミン」の分泌が活性化され、パフォーマンスが高まると想像しています。赤は視覚的に刺激たっぷりの色なので、男女ともに元気になるのは間違いありません。
熊本美加(くまもと・みか)医療ライター。男性医学の父・熊本悦明の二女。男女更年期、性感染症の予防と啓発、性の健康についての記事を主に執筆。