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〝釣りキチ〟鈴木みのる「そういえば死にかけたこともあったな」【豪傑列伝#4】

 古今東西、釣りを趣味とするレスラーは多いが、鈴木みのるのマニア度は尋常ではない。釣り番組への出演にとどまらず、専門誌にコラムの連載まで持っていたほど。そのテクニックはプロをもうならせるという。釣りに関する逸話、武勇伝を聞いてみると…。

【鈴木の話】お前、釣りを知らねえな? 三平三平(みひら・さんぺい=人気漫画「釣りキチ三平」の主人公)も言ってんだろ!?「釣りで人に自慢できるようなもんはない。釣りはしょせん遊びだから」って。釣り好きは自慢なんかしねえんだよ。初めて釣りをしたのは…小学校1年生の時。「魚を取りに行く」っていう兄貴について行ったんだ。実家が海に近かったし。それから1人でもよく行ってたな。

釣り師・鈴木と海は切っても切れない縁にある

 高校生になると「部活があったり、ほかの遊びが楽しくて」しばらくは釣りと距離を置いていたが、20代後半にふとしたキッカケで再開。やがてその魅力にのめり込んでいく。

【鈴木の話】28歳の時にパンクラスで大きなケガをして、ついでに離婚もして(笑い)。一人で家でボーッとしていたら友達から誘われて、それ以来だな。釣りは本当に楽しい、冒険だな。ルアーフィッシングもエサ釣りも、川釣りも何でもするよ。釣った魚をさばく専用のマイ包丁やマイうろこ取りも持ってるし。今年は2年ぶりにタコ釣りも復活しようと思っているんだ。

 全日本プロレスを中心にさまざまな団体に参戦。マット界を縦横無尽に暴れ回る鈴木だが、釣りのフィールドも海、川、湖と舞台を問わない。獲物の魚を追い求めて、日本全国を闊歩している。

【鈴木の話】巡業先から歩いて行ける池や川があると、あらかじめ調べといて、朝4時に起きて釣りに行ったりもするよ。福岡でG1(クライマックス)が開幕した時(2005年)は前乗りして、地元の(獣神サンダー)ライガーに「雷魚釣りに連れてけ!」って頼んだり。

漁船でポーズを取る(左から)鈴木、山田恵一、藤原喜明、佐々木健介(1988年2月、静岡・土肥温泉)

 そんな鈴木だが、釣りに没頭するあまり、命を落としそうになったこともあるという。

【鈴木の話】そういえば死にかけたこともあったな。以前にある湖に行った時は、突然嵐みたいになって、パチンコ玉くらい大きなヒョウが降ってきたんだ。さすがにマズイと思って引き揚げようとしたらアンカー(船を固定するイカリ)が抜けなくなっていて。湖なのに2メートル近い波が来ちゃって、のまれた時はさすがに死んだと思ったよ。助けに来てくれたからよかったけど…。

「俺にとって雨や風や雪は、釣りをしない理由にはならない」と豪語するだけのことはある。突然、釣り場のガケが崩れたことや、首まで水につかりながら釣りをしていたこともあったという。さらには、極め付きにこんなエピソードも…。

【鈴木の話】仲間と夜釣りをしていたら、近くで若い連中が10人くらい叫んだり、携帯電話の光を水面に当てたりしてんだよ。「何だよ、うるせえな」って思いつつも釣りを続けて、翌日も同じ場所で朝から釣りをしていたら、何やら辺りが騒がしくなってきて…海上自衛隊が来たり、ヘリコプターまで出てきちゃって。聞いたら前の晩、近くの灯台から人が流されたって言うんだよ。それでも釣りは続けたけどさ。

 もはや趣味の域を超えている。「引退したら釣り船屋か釣り具屋をやろうかな。たぶん一生続けていくだろうな」と釣りを生涯のパートナーとすることを宣言する鈴木。レスラーのみならず、こんな男に追われる魚にしてみれば、たまったものではない…。

※この連載は2009年4月~2010年3月まで全33回で紙面掲載されました。東スポnoteでは当時よりも写真を増やしてお届けします。

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