よみのばんにんを倒すのは苦労しました【そして原稿へ…】
まいど! 初登場の文化部所属、大阪出身のYです。まるで新人のような出方をしましたが、実態は入社20数年の中堅です。最近は現場に行くこともめっきりなくなり、毎日のように会社に行ってデスクワークです。なので特に現場のエピソードはありません。
面倒くさい依頼がやってきた
ではいったいなぜこのコラムを書いているかというと、話は1か月半程前に遡ります。東スポnote編集長(年下)から「11月13日までにこれとは関係ない東スポWEBアプリ用のコラムを書いてください」と極めて面倒くさい依頼が来ました。いつもならば締切から2週間ほど遅れて提出するのですが、この月ばかりは話が違います。11月14日には待ちに待ったHD―2D版「ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…」が発売になるからです。すでにPS5のDL版を購入し、14日午前0時からプレイすることを楽しみにしていた私としてはとても受けられる話ではありません。
「ドラクエⅢをやらんとあかんからなぁ」とやんわり断ったところ、腹立だしいことに「じゃあ、ドラクエⅢのコラムを書いてください」と食い下がって来るじゃないですか。10数年前ならば「うっさいんじゃ、ボケ」と一喝しているところですが、コンプラにうるさい時代にそんなことはできません。「バラモスを倒したら…」と適当なことを言ってひとまず逃げ、プレイすること約40時間。ゾーマを倒してクリアしたことが編集長にバレてしまい、催促の嵐に耐えかねて渋々書いています。
ちなみに入社以来、数え切れないほどの記事を書いてきましたが、日記というかブログというか、このような文体の原稿を書くのは初めてです。めちゃくちゃスベっているような気もしますが、温かい目で見守ってください。これを書くにあたって、新入社員のコラムを熟読して勉強しました。その結果、まずは出身地の方言を使ってアイサツするということを学び、さっそく使ってみましたが、よくよく考えたら45年の人生で「まいど!」という言葉を発したことはありません。大阪時代、我々世代では使っている人はほとんどいませんでした。
ドラクエ3発売当時、1988年の思い出
前置きが長くなってしましたが、ここから本題に入ります。そもそもドラクエ3は1988年2月10日に発売された、日本のRPGを代表するゲームです。ハードはファミリーコンピューター、いわゆるファミコン。発売された時、私は小学校3年生でした。当時、人気ファミコンソフトは買うのが本当に大変で、ドラクエ3の発売日には大行列ができ、大きなニュースとなりました。
私自身の体験談としては、そもそも親に買ってもらった記憶が全くありません。それでもクリアするまでに3回ほど(ピラミッド攻略後、バラモスを倒した後、ゾーマ戦の前)、セーブデータが消えたという記憶はあるので、友達に借りてクリアしたのだと思います。ファミコンのオリジナル版のセーブデータが消えるというのは、我々世代では共通の思い出ですね。
それ以降、まさにRGPと言えば――という存在になったドラクエ3は様々なハードでリメイク版が出ます。私も2011年に発売されたWiiの「ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ・Ⅲ」を手に入れ、懐かしい思いでスーファミ版をプレイしました。
HD―2Dとは何ぞや?
あれから10数年が経ち、HD―2D版が発売されるというニュースを目にした時はもちろん興奮しました。さまざまなハードでドラクエシリーズ(オンラインの10を除く)をプレイしてきましたが、やはりドラクエ=3というのが身に染みついているからですね。HD―2Dとは何ぞやと調べたところ、ドット絵のキャラクターと立体的な背景を組み合わせたものとのことです。事前に公開されたゲーム動画を見ると、ファミコン版やスーファミ版よりも格段にキレイになっています。期待感は否が応でも高まり、予約開始と同時に購入し、発売日当日を迎えた次第です。
今作は3段階の難易度があり、私は真ん中の難易度でスタート。初期パーティーをどうするかはかなり悩みましたが、「勇者・武闘家・魔法使い・まもの使い」で始めることにしました。まもの使いは今作初登場の職業で、事前情報だと強いという話だったので入れてみた結果、かなり強かったです。むしろまもの使いなしではクリアできなかったと思うほど。レベルが低いうちは「本当に強いのかな?」と半信半疑でしたが、「まものよび」、さらに「ビーストモード」という特技を習得してからは大活躍です。特にボス戦では絶対的なエースでした。
転職は結局、魔法使いを賢者に変えたのみです。本当は武闘家もチェンジしたかったのですが、ネットで情報を調べると、武闘家はさまざまな転職を経ての最終職という意見が多かったです。初期パーティーを間違えたか…と後悔にさいなまれもしたが、考えるのも面倒くさくなり、そのままで行くことにしました。いつも攻略情報は見ないと決意してゲームを始めるのですが、すぐに揺らいでネットに頼ってしまうのは私のあるあるです。
賛否両論あるけど、私の評価は85点
ネットで調べているうちに、今回のドラクエ3は賛否両論だということに気が付きました。代表的な否定的な意見を取り上げると、「オリジナルと比べてぬるい」というものが多かった気がします。確かにレベルはガンガン上がり、さらにレベルアップと同時にHP/MPは全回復します。ファミコン版のようなシビアさは無くなっている気がしますが、そこまでゲームに難易度を求めていない、サクサク進めたい私にとってはちょうど良かったです。エンカウント率は高めとはいえ、過去作ではMP節約のためあまり使わなかったイオナズンなどの呪文をバンバン放てるので、とにかく爽快。そんなに苦戦することなかったのですが、今作で初登場した中ボス・よみのばんにんを倒すのは苦労しました。レベルも50を超えていたので、ゴリ押しで行けると全く対策をせずにゾーマ城に突っ込んでいったところ、キングヒドラに次々と状態異常にされ、全滅させられてしまいました。
グラフィックに関する意見も目にしました。ドラクエ11のような3Dにすればいいのに、というものです。ドラクエ11をプレイした時、最初は興奮したのですが、途中で城や町が広すぎるが故、移動が面倒くさいな、と感じたのも事実です。だからこそ今作の感じで、私にはちょうど良かったです。オープンワールドのAAAゲームと比べてどうこういう意見も見られましたが、そもそもジャンルが違うので意味がないですね。ただラーミアの移動速度はもうちょっと上げてほしかったです。
キャラクターの男女が廃止され、ルックスA/B表記となったことで「行き過ぎたポリコレだ」とプチ炎上していましたが、正直これに関しては、個人的な意見は「どっちでもいいんちゃう?」です。プレイ中に意識したことは一切ありませんでした。
ドラクエ3をプレイした私の感想は総じて満足。100点満点だとすると、85点くらいを付けたいです。子供の時に興奮してプレイしたことを思い出させてくれ、さらに現代風にアップデートされたことでプレイしやすくなっている――これだけで十分です。懐古厨と言われようが、どうでもいい。それが私の偽らざる気持ちです。
2025年にはHD―2D版「ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ」が発売予定とのこと。ゾーマを倒した後、この作品に繋がるちょっとしたエピソードが明かされており、期待は高まるばかりです。「ドラクエ1・2も買うぞ!」と決意表明して、このコラムを終わらせていただこうと思います。お付き合いくださり、ありがとうございました。