〝散財王〟真壁刀義「丼勘定はレスラーの美学だろ、やっぱり」【豪傑列伝#19】
「丼勘定はレスラーの美学」。新日本プロレスのG1クライマックス覇者・真壁刀義はマット界屈指の「散財王」としてその名をはせる。プロレス界で初めてフェラーリのオーナーになるも1年で売却…。真壁の異常なまでの金遣いの荒さに迫った。
散財王・真壁の歴史は、1996年の新日プロ入門時から始まった。幼少時代はお年玉をしっかりと貯金するような子供だったが、プロレス界に入ると一変。晴れてデビューを果たし外出禁止令が解かれると、タガが外れて湯水のようにカネを使った。
全然カッコよくはないが、金遣いの荒さは年々エスカレートする。デビュー3年目にしてポルシェを購入するなど、後先を考えない買い物を繰り返した。2001年のプエルトリコ遠征では連日、外国人レスラーを誘って豪遊し、食事に行けばチップを期待したウエーターが“真壁争奪戦”を繰り広げる始末。ついには一文無しで帰国するハメとなった。極め付きは04年だ。真壁はフェラーリ・テスタロッサを購入。プロレス界初のフェラーリオーナーとなった。もちろん長期ローンだが…。
現在に至っても散財癖には改善の兆しがない。G1優勝賞金1000万円は、巡業中に大暴れして備品を破壊した体育館の修理代(愛媛・今治と岡山)、そして相変わらずの豪遊を繰り返したことで1か月も持たずに消えたらしい。それでも真壁の辞書に「貯金」の2文字はない。
※この連載は2009年4月~2010年3月まで全33回で紙面掲載されました。東スポnoteでは当時よりも写真を増やしてお届けします。