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伝わらない問題を何とかしたいっ!
正直に申し上げると、私は自分の考えを人に伝えるのが非常に苦手です。自分のアイデアを伝えると「何が言いたいのかよくわからない」と言われることが多々あります。「結論から話すといいよ」とアドバイスをもらい実践すると過程の部分を省きすぎて伝わらなかったり…。どうしたら自分の意見が伝わるのか考えていると、電車で『バナナの魅力を100文字で伝えてください』という本の広告を見つけました。バナナが大好きな私はこの本を読むと魅力的に好きなものを伝えられるようになるのか!?と気になって読んでみました。(デジタルメディア室・佐藤悠樹)
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この本を読んで、ハッとさせられた項目がこちらです。
「言っていること」と「思っていること」の不一致は、しょっちゅう起きます。
自分はまさにこのパターンです(苦笑)。面白いアイデアを思いついて「こういうのを考えたんですけど、どうですか?」と一生懸命提案してみても、「どこがいいのかわからない」「それは何がしたいの?」と全然相手に届かない…。
中には親身になって話を聞いてくれる人もいますが、いつの間にか自分の考えから遠く離れて話の終着点が思わぬところになったこともありました。さらに悪い場合には、なかなか伝わらないことに嫌気がさしてしまい、自分から適当に話を切り上げてしまったこともありました。本当にすみません。
本書ではそのようなコミュニケーションの不一致を改善する方法として「脳内チューニング」が提唱されています。いったいどんなものなのでしょうか?
脳内チューニングとは、お互いの脳の中にあるゴールとイメージを共有する作業のこと。やり方のポイントは3つです。
ポイント① 相手とのゴールを共有する。
ポイント② 「質問」でチューニングする。
ポイント③ お互いの頭の中を見える化させながら進めていく。
例として美容師さんとお客さんのやり取りが示されていました。美容師さんは「お客様の持っているイメージ」と「自身の頭の中にあるイメージ」が離れていることを自覚的に意識しているそうです。「10センチくらい切ってください」と言われても、10センチを鵜呑みにするのではなく、お客様の髪質や毛量、生え方のクセなどの特徴を踏まえ、質問を繰り返すことでお互いのイメージができるだけ近づくように調節しているというのです。
言われてみれば確かにその通りで、私が散髪してもらっている美容師さんも必ず何回かやり取りをしてからカットを始めることを思い出しました。「いつもはどんなスタイリング剤使ってますか?」なんて聞いてどうすんだよって思ったこともありましたが、今考えれば、それもセットを見越してカットの方向性を微調整してくれていたのでしょう…。
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私は自分が言ったことは相手にも伝わるだろう、と無条件に信じすぎていたのだと思います。だから相手とのゴールを共有することもなければ、質問でイメージをチューニングすることもなく、一方的に話し続けてしまったのだと反省しました。
今はまだ不慣れですが、これからは脳内チューニングを意識して会話をして、実りあるコミュニケーションが図れる記者になれるよう頑張っていこうと思います。