必ず馬にも「初めまして!よろしくね!」と挨拶します
2回目が回ってきました。お久しぶりです!レース部の栗栖歩乃花です!
1回目を書いた頃はまだ春でしたが気づけばもう秋ですね。
トレセンで勤務して6カ月がたちました!その中でも日々思うのは「馬と話せたらどれだけ幸せだろうか…」ということです。厩舎取材に行くときは人だけではなく、必ず馬にも「初めまして!よろしくね!」と挨拶をします。言葉としては返ってこないけど必ず伝わっていると思うので。
今回はトレセン日記でもたびたび取材をさせていただいているアドマイヤベル(牝3・加藤征)ちゃんについて書いてみようと思います。私のベルちゃんへの愛をコーヒー片手間に読んでいただけたら幸いです(以下ベルちゃんと呼びますね)。
前回の東スポnoteで書いたように私は就職するまで競馬に縁がなかったので、入社後の研修で初めて競馬に触れることになりました。フローラSに出る馬を1頭選んで取材してくることがそのときのミッション。とにかく知らないことだらけなのでまずは、わからないなりに1頭1頭調べて、どんな子なのか写真も見ました。
その中でひときわ輝いていたのがベルちゃん!第一印象は目力!!!それから赤のバンテージが生える綺麗な栗毛のお馬さん。「かわいい♡赤色の靴下が似合う!」。今でもベルちゃんの写真を初めて見た日のことを鮮明に覚えています。
決まったからにはすぐに美浦に出発!ベルちゃんが追い切った後、囲み取材に参加してお話を聞きました。そのときふと「ベルちゃんはどんな気持ちなんだろう」と思いました。それを先輩のまりえさんに伝えると「加藤征調教師に聞いてみたらいいよ」と言ってくださり、直接聞いてみることになりました。
「ベルちゃんの気持ちはいまどんな気持ちか知りたいです」と聞いてみたところ加藤征師は「(追い切りで)刺激をしなかったから、今日は緊張感がないね。朝から飼葉をモリモリ食べたよ。リラックスしていると思うよ」と穏やかな気持ちで過ごしていることを教えてくれました。そこからご飯を一杯食べて穏やかなベルちゃんのことを大好きになったのです。
その後、本配属で正式にレース部の一員に。配属が決定して初めて取材をしたのもオークスに向かうベルちゃんについてで、加藤征師と主戦ジョッキーの横山武史騎手にお話をたくさん聞きました(書くと長くなるのでその時の記事を読んでもらえると嬉しいです)。
レースが終わりベルちゃんは放牧。しばらく会えず、「加藤先生、いつベルちゃんは帰ってきますか?」と聞き続ける日々。これだけベルちゃんのことが大好きでも近く出会えたのはオークスのパドックとトレセンでの追い切りのみ。近くで姿を見たことがなかった私はトレセンに帰厩してくる日が待ち遠しくて仕方なかったのです。
そんな中で朗報「明日帰ってくるよ!」と加藤征師。「会いに行ってもいいですか!」とすぐ取材をお願いすると快く了承してくれました。
初めて近くで見たベルちゃん。緊張してなかなか近寄れません。「やっと会えてうれしい」と我慢していた涙があふれてしまいました。「ずっと会いたかったよ~。おかえりベルちゃん」と。加藤征師も「本気で泣いてるのか!?」と驚くほどの号泣。厩舎スタッフのみなさんに見守られながら初対面をしたのでした。
一段階成長して帰ってきたベルちゃんは予定していた秋華賞への出走に向け1か月間をかけて稽古をつみます。毎週「今日のベルちゃんはどうでしたか?」と加藤征師にお話を伺いました。もちろん追い切りの後はバッチリ取材。「ベルちゃん頑張ってね」の気持ちを込めて書きました。秋華賞の舞台は京都競馬場。ベルちゃんが美浦を出発し京都に到着したときの取材にも行き、レース直前にも1日滞在した様子を取材させていただきました。ベルちゃん密着(?)を快く受けてくださった厩舎スタッフの方には感謝しかありません。いろいろな人の支えがありながらベルちゃんの雄姿を見届けることができました。結果は12着となりましたが、レースはまだまだ続きます。これからのベルちゃんに期待!!!
もちろんそれだけでは終わりません。レースを無事に終えたベルちゃんにも会いに行きました。レース後は疲れていたようですが、回復傾向にある様子。「カイバも食べてますね」と担当の田邉さん。それだけでもう安心なのです。「おかえり!ベルちゃん!」と声をかけると頭をくんくん。「頑張ったよ!」と言ってくれているみたいで、なんだかうれしかったです。お話はできないけど、私の思いは伝わっているのかも。そう思えた1日でした。
なかなか記事ではベルちゃんへの愛ばかりを語れませんが、ここでならと思って勢いで書いてしまいました(知らないよと思うかもしれませんが笑)。
ただ一つ言えること、それは「レース部の記者になれてよかった」ということです。これからもたくさん頑張ります!今後ともよろしくお願いいたします!(レース部・栗栖歩乃花)