失われたフレッシュさを求めて…【#4人目】
はじめまして、いわゆる超ゲリラ採用で入社いたしました中澤です。新入社員とは言うものの、ワケあってその前から東スポにもぐり込んでいたため、同期と比べたら新鮮な気持ちになれるはずがありません。フレッシュさの欠片もないと先輩方から言われているのも当然です。新入社員らしい話ができないので、今日は「競馬初心者」である私の話をして、初々しさをアピールしようと思います。(デジタルメディア室・中澤昂弘)
東スポで働く人ならではの〝必須知識〟にぶち当たる
公私問わず、「東スポで働いている」と言うと「帝国書記官に会ったことある?」「宇宙人ネタないの?」などなど、聞かれることがあります。中でも多いのが競馬について。競馬記者でないのに、競馬好きがよってたかっておすすめの馬券を聞いてきます。ちゃんと予想が載ってる紙面を買ってほしいです。
東スポの強みの1つであるプロレスは元々好きでした。UMAやUFOは紙面を読み上げるだけでウケます。しかし、競馬はそうはいかない。みんなそれなりに詳しいのです。かつての私は馬券も友人に誘われて2,3回買ったことがある程度の完全な「競馬初心者」。競馬の予想のために新聞を買ったことはなく、ネットニュースすらもほとんど読んだことがありませんでした。もちろんテレビで見かけたことはありましたが、当時あった知識といえばGⅠレースが大きいレース、ディープインパクトの子どもはすごいといった程度でした。
競馬初心者が心から競馬を楽しめるようになるまで
東スポに限らず、様々なスポーツ紙、夕刊紙、専門紙、ネットメディアの競馬記者の方々が腕によりをかけた予想を出しています。話は逸れますが、例えばスポーツでは解説に立つのは元選手が多く、記者が自ら名前を出して予想をするというものはあまり見かけません。これが競馬を始めとした公営競技のおもしろい点の1つだなと思います。さて、話を戻すと元々競馬に親しみがなかった私にとってはこうした文化も初めは理解ができなかったもの。予想は売り物、この文化そのものが当時の私には新発見でした。
せっかく自分が働いている会社が予想を売っているのだから乗ってみようというのは自然な流れ。とりあえず新聞の競馬面を開いてみました。ここで第一関門、馬柱です。
競馬に詳しい方はわかって当然だと思いますが、これが初心者にはまあ難しい。◎○は良さそうだけど▲△は一体どれがいいのか。馬名の横にある馬は何なのか。数字がたくさんあるけどどれが何を評価する数字なのか。さっぱりわかりませんでした。通常、図鑑やスポーツの選手名鑑などではわかやりすく凡例が乗っています。しかし、馬柱は凡例らしきものですらちょっと何言ってるのかわからない。ググれなかった時代はどうしていたのだろう。かなりの初見殺しです。
幸い東スポには競馬記者以外でも競馬好きがたくさんいました。世の中のおじさんというのは興味があることを尋ねられると得意げにペラペラと教えてくれます。ひとまず柱の読み方だけはマスターできました。
ちなみに東スポでは「◎=本命、○=対抗、▲=単穴(3番手)、△=連下(2着、3着なら可能性がある馬)」となっています。
お次は競馬用語。もちろん、テレビで流れる映像は見たことあります。「ハナ差」「1馬身差」なんかは文字通りでわかりやすい。「逃げ」もわかりやすいですね。一方で「差し」と聞いただけでは何のことかわからない単語や「ハロン」(1ハロン=200メートル)という競馬以外では聞いたことがない単位まで存在します。「斤量」って文字を見て騎手と馬具を足した重さと一発でわかるものでしょうか。難しいですね。
お次は競馬用語。もちろん、テレビで流れる映像は見たことあります。「ハナ差」「1馬身差」なんかは文字通りでわかりやすい。「逃げ」もわかりやすいですね。一方で「差し」と聞いただけでは何のことかわからない単語や「ハロン」(1ハロン=200メートル)という競馬以外では聞いたことがない単位まで存在します。「斤量」って文字を見て騎手と馬具を足した重さと一発でわかるものでしょうか。難しいですね。
ここまでの競馬初心者でしたが、新聞を読んでいると次第に興味が湧いてきます。2021年春のG1シーズンから馬券の購入を始めました。ここでも関門がありました。誰の予想に乗るかです。先輩記者がいろいろな予想を出しています。しかし、買い方が上手ではなく、なかなかうまく行きません。試行錯誤を繰り返すうちに、天皇賞・春で初めて的中することができました。
趣味の入り方は人それぞれ。もちろん馬たちが走っている姿が好きで入っていく方は多いと思います。私の場合はすごく単純、的中してうれしかったから。それでも走る姿を見ていると、次第にその馬、騎手、厩舎の背景なんかも気になってきます。その後は土日になると新聞を読みながら少額で馬券を買う日々が続きました。
東スポ競馬のおかげで趣味が増えました
そんな中で競馬好きに拍車をかける出来事がありました。「東スポ競馬」でした。元々新聞で予想を見る習慣がなかった私には画期的なツールでした。新聞社に勤務しながらこんなことを言うと怒られそうですが、20代の私にとって正直新聞を持ち歩くのは手間。カバンを持ち歩く仕事の日ならまだしも、休日は財布とスマートフォンさえあればカバンも持たずに出かけられるこのご時世にかさばる新聞を持ち歩くはずがありません。それがスマホで予想が見られる。今では「東スポ競馬」のせいで毎週楽しく馬券を購入しています。