会員制ヌーディスト団体のオフ会に潜入してみた
自らの体験談を漫談にするコラアゲンはいごうまん。24日に独演会を控える唯一無二のドキュメンタリー芸人による「東スポ」連載を復刻しています。「ウソだろ?」とツッコミたくなるような仰天エピソードも、全てガチ、事実です。
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こんな挨拶ですみません。皆さん、辞書でエロい言葉調べたことってないですか? お恥ずかしい話、僕はいい歳してまだ時々やってます。今回は、そんな僕が、以前所属したワハハ本舗の演出家・喰始(たべ・はじめ)に「ヌーディスト体験してこい」と命じられた時の話です。
広辞苑で「ヌーディスト」を引くと「裸体で行動し、または生活することを主義とする人」とあります。つまり、性的なものではなく衣類の拘束からの解放感を楽しむ…で、ネットで検索したらなんと会員制ヌーディスト団体があると判明。しかも、団体主催のオフ会の参加者を募集してたんです。普段から解放感を楽しんでるヌーディストたちのオフ会ってどんだけオフになるねん。迷わず参加を申し込みました。
会場は小田原の保養所(貸切)。参加費は1泊2日2食付で1万8000円。参加者は30~50代の方が19人で、そのうち女性は5人でした。現地に着いて部屋に荷物を置いたら即全裸になって翌日まで好きに過ごすんです。
結論から言うと、めっちゃ健全。解放感もある。えらいもんで、ずっとおったら全裸が普通になってくる。ただ、ふと冷静になった時、すべてが滑稽に映りますねん。
考えてみてください。カラオケでバラード熱唱しても全裸。卓球でスマッシュ決めても全裸。そして僕は参加者に勧められるがまま施設内に流れる川で釣りをしましたが、もちろん全裸。これはもう釣りバカならぬバカ釣りや。
最たるはディナーの時。全裸のお父さんにタキシード姿のソムリエがワインをつぐ…リアル裸の王様か! また、よりによってメインデッシュが鉄板ステーキやから、全員全裸なんやけど首から紙ナプキンかけてますねん。ヌーディストのディナーで熱いソースが飛ぶものはアカンやろ!
何よりインパクトがあったのは柳生博似の品のある中年男性ですわ。食後の所作がまた紳士。おもいっきり股間出してるのにつまようじ使う時、手で口元隠してますねん。隠す優先順位、間違っとるやろ!
不思議なもんで、あくせく生きることを強いられる現代において、このゆるく自由で押しつけのない空間はオアシスに思えました。