女装で値引き!どこが線引き?
じわじわと、確実に、売れ始めているような気がしないでもないドキュメンタリー芸人・コラアゲンはいごうまん。東スポにおける〝実録連載〟を復刻しています。
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目を疑いました。熊本のメーンストリートわきにある成人映画館。料金表を見ると、一般1300円のところ、以下の方は1000円になる、と。
①60歳以上
②学生及び駐車割引
③女性及び女装の方
…って女装!? こんなエサをぶら下げられてスルーするわけにはいきません。僕の女装が通用するか検証してみました。
やるからにはメイク道具、スカート、ノースリーブに加えて下着類まで購入。気がつくと1300円を1000円にするために4000円使ってましたが、仕上げにウィッグつけたら割と美人。いざ勝負です。
映画館に飛び込み、入ってすぐにある銭湯の番台のような受付に座るお父さんの審判を待ちます。上から下までスーッとなめるように見られた結果、「1000円です」。勝訴! なんかうれしかったな~。
その一方でライブのネタ的にはちょっぴり問題がありました。と言うのも、初日は通用せず、それでもめげず徐々にいい女になっていき最後に認められる…という女装サクセスを想定していたのに崩れてしまったわけです。仕方ないので翌日から逆に、徐々におっさんに戻していくことにしました。どの段階で1300円になるかの検証に変えたんです。
2日目、ノーメイクで行くも「1000円」。3日目、ついにウィッグをとり、もはやおっさんむき出しに…「1300円です」。納得のいく敗訴でしたが、確かめておきたいことが一つ。この日は僕の立ち位置が受付に近すぎて「スカートが見えてないのかも」と思ったので、スポーツで言うチャレンジ制度を導入して少し離れてスカートをアピールしてみました。すると受付のお父さん、迷った揚げ句「…1000円です」。逆転勝訴! どうやら女装のレッドラインはスカートの有無のようです。
翌日の夕方、その答え合わせとして、スカートを脱ぎ、ただのおっさんがカチューシャしてるだけの状態で出向きました。すると、「1000円です」。へ? 毎日午前中にアホみたいに通ったのに「いったい何が基準やねん!」と混乱する僕。しかし、お父さんに聞くと驚愕の事実が待ってました。
「うち、夕方5時以降は1000円なんよ」――。