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焼肉30人前をたいらげた中西学「結局俺が冷麺大盛り7杯食った」【豪傑列伝#16】

ゴツイ体のプロレスラーは星の数いるが、新日本プロレスの中西学ほど見事な肉体を誇るレスラーは数少ない。「野人」「最後のゴリラ」などの異名を取る中西は、筋骨隆々な体を維持するために食べる量もハンパではなかった。

知人の激励会でまぐろのカマ焼きを食べる中西にちびっ子もビックリ(2008年7月、北海道・釧路市内)

【中西の話】体が資本やから、メシはよく食うよ。炭水化物が大好きだから大体毎朝、米に麺、それからパンとシリアルをガッツリ取って、肉類をたらふく食う。昼も麺類かカレーライスと肉類食うね。昼間に取ったものは全部燃焼するから大丈夫や。その代わり、夜は油モノはなるべく取らんようにして、玄米炒ったヤツを食ったりしてる。一日の摂取カロリー? 20歳の頃だけど、レスリングの合宿で測ったら、その時は普通に食って1万2000キロカロリーやったな。

2500キロカロリーが成人男性一日の摂取カロリーの目安だ。その約5倍とは尋常ではない。そんな男をテレビ局が放っておくはずもなく、期せずして大食いタレントとの対決も実現した。

【中西の話】 別にグルメじゃないんだけどよ、「美味紳助」(テレビ朝日系、2007年9月に終了)に永田(裕志)と戦闘竜と「格闘グルメ三銃士」とかって言われて出たんだよ。確か朝飯、昼飯、3時のデザート、夕飯、一泊して朝飯食って、食った量を競うってやつやった。デザートの時に大好きな水ようかんをバクバク食ってたら、気付いたら(ジャイアント)白田君と競争になってて、結果的に俺が10本、白田君が9本くらいで俺が勝っちゃったよ。ハハハッ。

焼肉なら30人前は食べるという中西。驚くしかない…(囲み写真は〝大食い王〟ジャイアント白田)

こんな男が来店しようものなら、店側もたまったものではない。通い詰めた定食屋が中西にだけ特別料金を要求したことがあるという。

【中西の話】1000円で「ご飯おかわり自由」の定食屋が昔勤めてた和歌山県庁の近くにあってさ、当時はまだおカネもなかったし、おかわり自由の飯を大盛り10杯食って腹を満たしてる時期があったんよ。そしたらある時、店から「お客さんはこれからご飯おかわり1杯につき100円いただきます」って言われるようになったこともあったな。

そんな中西だけに、誰と食事の席を共にしようが、お構いなしだ。

【中西の話】5月にIWGP取った後の祝勝会として、坂口(征二相談役)さんに飯食いに連れてってもらった時もよう食った。坂口さんともう一人一緒に行ったんだけど、3人で焼き肉60人前食ったな。俺一人で30人前食ったんやけど、まだ足りんから締めに冷麺を3人分頼んだんよ。そしたらみんな3人分ずつ頼んでて、結局俺が冷麺大盛り7杯食った。坂口さんがいくら払ったかって? 細かいことゴチャゴチャ言う人やないから知らんよ。

これだけのエネルギーをすべて消費できるのは普段の豊富な練習量に支えられているからだ。これからも中西は大食いをやめることはないだろう。そして野人はさらに進化し続ける。

※この連載は2009年4月~2010年3月まで全33回で紙面掲載されました。東スポnoteでは当時よりも写真を増やしてお届けします。

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