ゴツイ体のプロレスラーは星の数いるが、新日本プロレスの中西学ほど見事な肉体を誇るレスラーは数少ない。「野人」「最後のゴリラ」などの異名を取る中西は、筋骨隆々な体を維持するために食べる量もハンパではなかった。
2500キロカロリーが成人男性一日の摂取カロリーの目安だ。その約5倍とは尋常ではない。そんな男をテレビ局が放っておくはずもなく、期せずして大食いタレントとの対決も実現した。
こんな男が来店しようものなら、店側もたまったものではない。通い詰めた定食屋が中西にだけ特別料金を要求したことがあるという。
そんな中西だけに、誰と食事の席を共にしようが、お構いなしだ。
これだけのエネルギーをすべて消費できるのは普段の豊富な練習量に支えられているからだ。これからも中西は大食いをやめることはないだろう。そして野人はさらに進化し続ける。
※この連載は2009年4月~2010年3月まで全33回で紙面掲載されました。東スポnoteでは当時よりも写真を増やしてお届けします。