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【前編】ニュースを〝読む〟って結構大変!?

私の名は楓あん。駆け出しのナレーターである。ご縁があって「東スポCH!」のパーソナリティーを担当させて頂く事になった。喋る仕事に興味はあったもののパーソナリティーは初めての経験で、嬉しさと不安の両方を抱きながら初放送へと乗り出した。

東スポのボイシーは意識が高く…ない!

「東スポCH!」とは音声プラットフォーム「Voicy」で放送している東京スポーツ新聞社の音声ニュースチャンネルである。ニュースとはいっても、やるからには東スポらしく、堅苦しくならず、自然な会話を聞いて頂こう、というコンセプトで、おしゃべりが中心。月~金曜の夕方16時からのレギュラー放送と、隔週土曜日12時~特別号「ごろごろサタデー」を放送している。

基本的に私が進行役として男性デスクのトークの聞き役を務めているが、祝日は私がお休みをいただいている都合上、オジサン2人でトークする運びとなった。この祝日パターンを私は勝手に「むさ苦しいCH!」と呼んでいる(笑)。ここまで意識が高くないチャンネルは数あるVOICYチャンネルの中でも異色だと思う。

始まりはもっといい加減だった

「東スポCH!」が始まったのは21年5月。担当者が「まずはやってみましょう」と言ったものの、収録場所未定、機材はiPhone、一緒に喋っていただくデスクは…〝会社にそのときいる人〟というテキトーっぷり!
そういうものなのか…私は不安を隠せなかった。

「じゃ、とりあえず前文見出しのどちらか読んでもらって喋ってみましょうか」と担当者に言われたが、私はそこからもうわからない…。

実際に紙面で示すとこんな感じで、「前文」とは本文の前に書かれている、記事が要約された短い段落のことで、「見出し」とは大文字でバーンと書かれたキャッチーな言葉を指すそうだ。ただ、読み上げるにしても紙面記事は縦書き(細かく行替えされていて、文章の先を見渡すことが難しい!)、Web記事は横書きの2パターンがあり、どちらにしても読み聞かせるために書かれたものではないので、伝え方もそれぞれ工夫が必要だと気づいた。

正しく読むためには〝予備知識〟も必要だった

収録初日はカクカク、たどたど。明らかに緊張マックスで読み上げる私をデスクが気遣ってくださって(←急に敬語)、特にお咎めもなし。でもそれはまだ全員が手探りなせいで、改善点が無いということでは決してなかった。

ニュースを読み上げる以外にも大きな問題が発覚し、それは私が芸能音痴&スポーツ音痴であることが原因だった(よくそんな状態でパーソナリティーを引き受けたな…)。

突然ですが、うちのネコちゃんです

ある日の放送で、私はオリエンタルラジオの中田敦彦さんのお名前を勘違いして〝田中敦彦さん〟と堂々と言い放ってしまった。しかも自分では正しく読んでいると思い込んでいるので、自信たっぷりにハキハキと読んだ。

おまけにその間違いに全く気付かず今日も無事配信出来たな~とのんびりしていた…。

後で担当者や放送を聞いてくれていた友人に指摘されてひぃー-っと冷や汗をかいたが後の祭りだ(中田さん、本当に失礼しました!)。パーソナリティーとして一番やってはいけないミスである。

こんなんで大丈夫なのか?
私は早速「お勉強」の必要に迫られた。

とりあえず予備知識がゼロ!に近かったので、トークする記事が決定する昼頃より前から記事を読み、それに紐づいたこれまでの記事も極力読んで、少しずつ情報量を増やしていった。

そして、収録後には何度も繰り返し聞き返して、帰り道ぶつぶつ言いながら(かなりやばい人!!)改善点を見つけて練習。

そんな日々を繰り返し、何とか芸能トークについていけるようになった。

いや、実際には芸能スポーツ音痴である事をちびちび暴露し、デスク達に寄り添ってもらい、トークができるようになっていったのだが、その先には思いも寄らない苦労が転がっていた。(後編につづく)


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