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【ゴールデンカムイ実写化記念】ついに駆除ッ!!「OSO18」を食べてさせてくれたジビエ店が想像以上に「金カム」で「ヒンナ」だった件をご報告ッ!!

え、OSO駆除? ん、人形町で食えんの?

 ついにあの最凶ヒグマ「OSO18」が駆除されました、…というか「駆除されていた」ことが判明しました。「OSO18」(オソ18)は、2020年以来4年間で乳牛66頭を襲い続け、北海道東部を震え上がらせてきたオスのヒグマのコードネームです。最初に確認された場所が「オソツベツ」で足跡のサイズが18センチあったことから名付けられました。
 
 この巨大ヒグマの特殊性は「エサへの執着性の低さ」にありました。一般的なヒグマは一度、自分の食料だと認識したものには強い執着を示し、一度に食べきれない分は土や雪に埋めるなどして再度戻ってくる習性があるといわれます。ここで、「あ…」と気付いた人は立派な「金カム」のファンですね。そう、原作1巻最初のエピソードのアレです。「なんであんた埋まってるんだ?」by杉元、ってヤツですわ。
 
 ところが、OSO18が厄介だったのは「戻ってこない」んです。自分より巨大な牛を一度で食い切るのは無理ですが、中にはまったく食べた様子がなく、ただ「殺しただけ」に見えるケースもあったといいます。さらにはとても警戒心が強く、山中を広範囲に移動しながら神出鬼没に人間の目をすり抜けて牛を襲撃し続けたので、「忍者グマ」とも呼ばれました。NHKスペシャルでも「OSO18~ある〝怪物ヒグマ〟の記録」として特集され、全国にその存在が知られた史上最も有名なクマでした。

 そんな最凶「忍者グマ」が駆除された、というのですからビッグニュースです。北海道釧路総合振興局の記者会見があった8月22日夕方、会社で「OSO関連ネタ」を集めていると、目を疑うツイートが飛び込んできました。

エーッ、OSOもう食われてるの? あわててそのお店の食べログページをチェックすると、同様の文言がアップされていました。場所は東京でも名店が集まる「人形町」。結構、近いじゃないか。ふむ、「ウェブ予約できます、コースのみ、残り1席」か…。でも、今から行ったところで肝心の〝OSO肉〟は残っているのかな…。営業中に電話で取材交渉するのは失礼だしな…。
 
(人がまばらな編集局を見回して悩むこと30秒…)
僕「今からヒグマ食べに行ってくるわ」
note編集長M中「はあ? ヒグマ? 仕事は終わってるんですか?」
僕「いや、その…」(ポチっとな)
 
急な思い付き取材にもかかわらず、写真映像部デスクが「食レポなら写真がないとね!」と、快く若手カメラマンを手配してくれました。この機動力の高さは我が社の非常に良い文化です、感謝。

さて、予約したジビエ料理店「あまからくまから」さんに到着すると、狙いの〝OSO肉〟は幸い残っていたわけですが、「OSO18を食べてきた」模様は紙面と東スポWEBで記事として先行配信していますし、食レポ動画にもなっていますので、そちらをぜひご覧ください。

で…、なぜ今回OSO18実食レポのスピンオフ記事をnoteで書いているかと言いますと、取材させていただいた「あまからくまから」さんが、めっちゃ「金カム感」たっぷりのお店だったのですよ! OSO18の記事を書くのに「金カム」はテーマ違いなので泣く泣く省略しましたが、実を言いますと、私はOSO18を食べる数日前に「ゴールデンカムイ」を全31巻読み終えたところでした。
 
チタタプ、カムイ、オハウ、マキリ…、店内に案内されるなり飛び込んでくる「金カムワード」の数々。いやー、高まるッ。聞けばカメラマンのO君も金カムファンとのことで盛り上がります。取材可否も不明なままコースを予約してきたのですが、仕事をのっけから忘れ、2人で「アシㇼパさーん!」と叫びたい謎の気分に。今回はいち「金カムファン」の目線で、本題記事では省かせていただいた店主・林さんのお話や、「ヒンナ!ヒンナ!」だったコース料理の感想を記します。

©野田サトル/週間ヤングジャンプ・集英社

これが取材日のコース料理だッ!!

1.羅臼産トドのタタキ、サラダ ヒンナ度★★★
ピンク色の赤身肉をニンニク醤油でいただきました。トドは海のケモノです。きっと魚を食っているんでしょうが、さっぱりとした味で臭みは感じません。猛暑にぴったりのあっさりとした肉をいただき、ビールをのどに流し込みました。

2.エゾシカの炭火焼 ヒンナ度★★★★
来た、ユク! これぞジビエといったビジュアルです。焼き目を付けつつ、身は赤みを残していてジューシー。食感は程よく筋肉繊維を感じられ、噛むたびに野性味ある旨味が溢れます。最高だったのが「ハスカップ」のソース。北海道特産の果実のジャムなのですが、これが濃厚な肉に合うんです。ビールが進むッ!

(※この後に追加でお願いした主役の「OSO18の炭火焼」をいただきました=詳細は東スポWEB「忍者ヒグマ『OSO18』を食べてきた! 絶品すぎた『炭火焼』ジビエ店で実食レポート」をご覧くださいッ!!)

3.アナグマのすき焼き鍋 ヒンナ度★★★★
アナグマは正式にはクマではなく、イタチ科の哺乳類です。ジビエ好きには非常に美味なことで知られ「地上で最もうまい肉」の異名をとるそうです。運ばれてきたのは野菜がたっぷりの鍋と、花びら状に盛り付けられた肉…いや脂。実はアナグマはこの「脂」がヒンナなのです。この日は甘いすき焼き風鍋でいただきましたが、火を通していただくと、脂身そのものから上品な甘みがじんわりと…。さらに噛みしめると高級なナッツのような芳醇な香りも感じます。この肉は味噌味で食べてもおいしそうです。「おい杉元、オソマは入れないのか?」そんな妄想シーンが浮かびました。

金カムワードが続々と飛び出したッ!!

コース料理をいただいた後、店主の林育夫さんにたっぷりお話をうかがいました。お店で出していたヒグマ肉がOSO18だと知ったときは「人を襲ったクマじゃなくて良かった」とまずはホッとしたそう。続けて「ゴールデンカムイの大ファン」だという林さんの口から次々と金カムワードが飛び出します。
 
「人を襲ったクマは〝ウェンカムイ(悪い神)〟になってしまい、人は食べてはいけません。でもOSOは人は襲っていません。キムンカムイ(山の神)です。そこは本当に良かった」「私が共鳴していて大事にしていることなのですが、アイヌの文化では、肉や皮などを大事に扱うことで、また人の元に帰ってくる、カムイが授けてくださるという考え方があります。日ごろの行いによって、今回はキムンカムイであるOSOがウチにやってきてくれたのかな、と」

残る保存中のOSO肉は、9月上旬に上京する「阿寒アイヌコンサルン」の理事長に「チセノミ」でお清めしてもらった後、「カムイオハウ」として順次提供するとのことです。「カムイオハウ」って、金カムでキラウシが作っていたあの鍋かッ!! そんなことを口走ると、同行カメラマンのO君が「僕、まだアニメで前半までしか見ていないのでネタバレは止めてくださいね。すげー楽しみにしているんで」とチクリ。くそッ、もっとしゃべりたいのに…。
 
取材日には体験できませんでしたが、お店ではアイヌの小刀「マキリ」を使った「チタタプチャレンジ」なる魅力的な企画メニューも提供しているそう。上階の兄弟店「ラムレンカイネ」では、さらに「金カム色」の強いアイヌ料理が食べられるとのことです。これはリピ確定だわ。
 
ついでですが先日「ゴールデンカムイ実写版」の主要キャスト発表がありましたので、勝手な感想を少々。いや、何がいいかって、眞栄田郷敦さんの「尾形百之助」でしょ。

大ヒットドラマ「エルピス」後半で見せたやさぐれつつ、静かで、かつ芯のある男の演技が「尾形っぽいな…」と感じていたところでした。ナイスキャスティングです。「鶴見中尉」の猟奇的でミステリアスな人物像も、玉木宏さんはハマっていますね。

ちなみにSNS上では鈴木亮平さんが配役されていないことを嘆く声もあるようですが、某エンタメ担当の東スポ記者によると続編は数年計画で続くそうですから、彼には「キロランケ」役をどうでしょう? ウイルクやインカラマッは誰が演じるのかなー。(デジタルメディア室・堀江祥天)

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